精製の目的
コーヒーは、収穫した果実を生豆(=種)にして、生産地から消費地へ出荷・流通させる必要があります。出荷・流通させるためには、生豆の水分を11%または12%以下になるように乾燥させて、途中でカビが生える等の劣化がないようにします。雑に言えば「果実から種を取り出して、乾燥させる」ことが精製の目的です。
農家としては、できるだけ効率よく種を取り出して乾燥させたいものです。水がない地域では水を使わない精製を、雨が多い地域では早く乾燥するための工夫を。地域の事情に合わせながら、精製方法が工夫されてきました。
精製の種類
基本的にはナチュラル、ウォッシュド、パルプドナチュラルの3種類に分けられます。果実をそのまま乾燥して、出荷前に脱穀するナチュラル。果実の皮をむいて、パーチメントを水に浸けてぬめりを落とし、パーチメントを乾燥させるウォッシュド。果実の皮をむいて、パーチメントをぬめりを落とさずそのまま乾燥させるパルプドナチュラル。この3つをベースにして、最近では発酵が取り入れられたり、それらを組み合わせたり、ということも行われています。どれがいいというわけではなく、それぞれの特徴が楽しまれています。
安田珈琲の精製
精製に正解・間違いはなく、また、どれが一番いいということもなく、地域の気候や、水がある・ないの条件、その他の環境、それに農園が取り組んでいるテーマなんかが加わります。原石をどう磨いて、どんな輝きを持たせてあげるか、に似ているかもしれません。
安田の自然・気候・土地が育ててくれた素晴らしいコーヒーの果実に、どこにもない素晴らしい輝きを持たせてあげるため、常に悩みながら、精製に取り組んでいます。
安田珈琲は、収穫期に雨の多いやんばるでの安定した精製、収穫した果実の特徴を最大限引き出す精製、この2つを主なテーマに、精製に取り組んでいます。
そして、大切なのは再現可能であること。たまたま天気が続いたからいい豆ができた、とならないよう、どんな環境でも安定した品質を保てるよう、精製の可能性を広げています。
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