今年2回目のコーヒーの開花の波がやってきました。毎年、旧暦4月15日前後に大きな開花の波がやってくるので、今年もこの日を楽しみにしていました。
コーヒーの開花期間
やんばるでは、4~7月の間が開花期となります(沖縄県内でも開花時期にズレはあるようです)。開花期の間、大潮(満月・新月)に合わせて開花の波が数回やってきます。1つ1つの花は1~2日間、受粉が終わるまで花を開かせます。
開花の波がやってくると2~3日間、一斉に花を咲かせます。この開花の波には大小があり、その年によって波のやってくる様子は変わるのですが、旧暦の4月15日前後に大きな波がやってくることだけはほぼ確実なようです。
コーヒーの開花と雨
コーヒーは通常、乾期の後の雨をきっかけに開花を始めます。沖縄の場合、乾期に当たるべき時期が雨の多い時期となるため、コーヒーはなかなか開花のきっかけをつかめずに開花をバラつかせてしまうようです。
開花期が始まると、雨が大切な要素となります。降りすぎても、降らなすぎても、コーヒーにはストレスとなり、正常な果実にはならない小さな花しか咲かなくなってしまいます。この小さな花はスターフラワーと呼ばれ、通常は高温や雨が少ない7月、開花期の終わる頃におこる現象ですが、2022年のように開花期の間に雨が降りすぎると、5月から早々とスターフラワーが出現することもありました。
コーヒーの開花と受粉
アラビカ種は自家受粉なので、放っておいても重力や風によって受粉が行われます。昆虫による受粉は5~10%と言われていますが、コーヒーの花が咲くと、ミツバチやいろんな昆虫たちが飛び回り、農園が羽音でにぎやかになります。
受粉前の咲き始めの花は真っ白で、受粉が終わるとおしべが茶色になるので、開花してから受粉の様子を目で確認することができます。
受粉から細胞分裂へ
受粉が正常に行われると花を落として、細胞分裂が始まります。その後、12月~4月の収穫期に向けて、長~い旅が始まるのです。